アパートの大規模修繕工事

アパートの修繕工事の目的

アパートの修繕工事の目的は、主に以下の3点です。

劣化部分を修理

建物は常に紫外線や雨風、車の振動、地震による揺れといった様々な影響を受けているため、年月の経過とともにひび割れや破損などの劣化症状がみられるようになります。

劣化を放置していると、劣化によって生じた隙間から雨水が内部に入り込んでしまい、最終的に雨漏りに繋がるので注意が必要です。

雨漏りによる被害は室内への漏水だけにとどまらず、シロアリやカビの発生、木材の腐食などの被害にも発展し、建物全体の耐久性・耐震性にも大きなダメージを与えてしまいます。

さらに、外壁材がボロボロになっていると見栄えが悪いだけでなく、欠落した建材によって周囲の外壁や車などを傷つけたり、通行人や入居者にケガを負わせてしまう可能性もあるので大変危険です。

劣化部分を修理することは、入居者が安心して過ごせるようになるのはもちろん、オーナー様が所有している物件の資産価値を守ることにも繋がります。上記のような大きなトラブルを防ぐためにも、定期的な修繕工事が大切です。

建物の保護

アパートに使用している外壁材や屋根材の種類にもよりますが、基本的に外壁材・屋根材に防水性はありません。そのため、塗装をして防水性を高めることが必要となります。

また、外壁材・屋根材を塗膜で保護することで直接雨風や紫外線や影響を受けずに済むため、建材の劣化するスピードが遅くなり、より建材を長持ちさせられるようになります。

このように外壁・屋根塗装は美観の向上だけでなく、建物の防水性や耐久性を高める効果もあるので、定期的に塗り替えをして塗膜による保護機能を維持することが重要です。

美観を良くする

建物の劣化によってコケや藻、ひび割れ、欠損が目立つようになると、見栄えも悪くなり、アパート全体の美観が失われてしまいます。

見栄えが悪くなり汚れた印象になってしまうと、清潔感が無く、怖いイメージがついてしまう可能性もあり、物件を探している人にとってはマイナスポイントとなるでしょう。

アパートの外観は入居を決めるうえで重要な要素となるため、修繕工事をして美観を整えることがとても大切です。美観を良くしたり、流行りのデザインを取り入れてみることで入居率アップが期待できます。

修繕工事は高額な費用がかかるため、なかなか踏み出せないオーナー様も多いかと思いますが、入居率を向上させるためにも、しっかりと修繕計画を立てて綺麗な状態を維持する必要があります。

アパートの修繕工事はどのようなことを行うか?

アパートの修繕工事では、状況や劣化状況に応じて次のような工事を行います。

外壁塗装

アパートの修繕工事でよく行われるのが外壁塗装です。

外壁は劣化すると色褪せやコケ、塗膜の剥がれ、ひび割れなどの症状がみられるようになります。

軽度であれば塗り替えを行うことで改善できますが、劣化が進むと外壁材そのものが傷んでしまい、塗り替えだけでは対処できなくなります。そのため、状況が悪化する前に塗装をして、塗膜による保護機能・防水機能を回復させることが大切です。

見た目の綺麗さは入居率にも大きく関係してくる部分なので、定期的に塗り替えをして美観を維持するように心がけましょう。

屋根塗装 / 屋上防水

屋根に傾斜がある場合は塗装を行い、平らな形状で屋上になっている場合は防水工事を行います。

屋根や屋上は下から見るのが難しいため、修繕工事が必要なのか判断できないオーナー様もいるかと思います。

屋根は外壁に比べると紫外線や雨風に当たる時間が長く、雨漏りの原因となる可能性が高い部分になるので、塗装や防水工事をして劣化を抑えることが重要です。

雨漏りは入居者の生活や建物の耐震性など、あらゆる面においてダメージが大きくなるため、劣化によって雨漏りのリスクが高まる屋根・屋上のメンテナンスは欠かせません。

防水工事(ベランダ、バルコニー、階段、廊下)

ベランダやバルコニーは床面がほぼ平らになっているので、雨水がたまりやすい場所になります。そのため、雨水が建物内部に浸透していくのを防ぐ方法として、床面に防水工事を施する必要があります。

さらに、共有部分の階段や廊下も雨水の排水に関わってくる場所になるため、防水工事や長尺シートの施工などを用いて、雨水の浸入を阻止することが重要です。

また、共有部分の階段や廊下の美観が向上すれば、入居者の満足度が上がり、入居率アップにも繋がります。

シーリング工事

シーリング工事とは、外壁材の繋ぎ目や窓サッシの周りなどに施工されたシーリングを補修することを言います。

シーリングはゴムのような伸縮性のある部材で、建物にみられる建材同士の隙間を埋めて、雨水の浸入を防ぐ役割があります。

また、もしシーリングが施工されていないと、車の振動や地震の揺れが発生した際に建材同士がぶつかり合って傷や割れが生じてしまいますが、建材同士の間にシーリングを充填することによってシーリングがクッションの働きをし、建材同士がぶつかり合うのを防げます。

シーリングは劣化すると割れや剥がれといった症状を引き起こし、やがて内部に雨水が浸入して雨漏りに発展するため、外壁・屋根塗装などを行うタイミングで一緒に補修するようにしましょう。

玄関ドア工事

玄関ドアは外壁や屋根とは違って耐久性が高いため、ドア自体が使えなくなることは基本的にありません。

しかし、色褪せや汚れ、傷などは蓄積されていくので、定期的にメンテナンスをして綺麗な状態を維持することが大切です。玄関ドアの汚れなどを放っておくと、美観の低下にも繋がり、入居率が下がってしまう可能性もあります。

玄関ドア工事の方法はいくつかあり、塗装や専用のシート貼って見た目を綺麗にしたり、ドア自体を交換する方法などもあります。

駐輪場の改修工事

アパートの修繕を行う場合は、駐輪場の改修工事も行います。

駐輪場の改修工事は建物の耐久性や美観には直接関係しないため、後回しにしてしまうオーナー様もいるかと思います。ですが、入居者にとって自転車の使用は生活の一部でもあるため、使いやすい駐輪場であればより満足度も高まります。

また、綺麗で整備されている駐輪場は、入居を検討している方にも良い印象を与えることができ、入居者アップの助けにもなるでしょう。

駐輪場の改修工事の内容は様々で、ライン引きやポリカ波板の交換、自転車ラックの交換などを行います。その他にも、電動自転車に対応していない古い自転車ラックを新しいものに交換するケースもあります。

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