ボンフロンは、AGCコーテックから発売されているフッ素樹脂塗料です。
1983年に発売した実績のある塗料で、耐候性に関しても様々な建物で実証されています。また、意匠性や機能性、環境対策にも配慮しています。
ボンフロンに使用されているフッ素樹脂ルミフロンは、フッ素樹脂分子中の炭素とフッ素の結合力が紫外線エネルギーより強く、紫外線に対して優れた耐候性を発揮します。そのため、他社のフッ素塗料に比べて、紫外線による劣化を抑えることが可能です。
また、メーカーが行った暴露試験結果では、通常より厳しい環境下で行う暴露試験でもボンフロンの高耐候性が実証されています。
下の画像は、沖縄県宮古市で8年間にわったて行われた暴露試験結果です。他社の塗料と比較すると、ボンフロンは綺麗な状態を維持していることがわかります。
一般的なシリコン塗料は約10年程で劣化するため、その都度塗り替えが必要になりますが、ボンフロンの耐用年数は約20年と非常に長いので、シリコン塗料に比べて塗り替えの回数を減らすことができます。
30~40年間の塗り替えコストを比較した場合、ボンフロンで塗装をすると1回あたりの費用はやや高くなりますが、30~40年間で1回の塗り替えで済みます。
対して、アクリル樹脂塗料は30~40年間で4回の塗り替えが必要となり、ランニングコストで考えるとボンフロンの3倍以上の費用がかかってしまいます。
このように、ボンフロンのような塗り替えサイクルが長い塗料は、長期的に見ると経済的メリットを生み出します。特に、ビルやマンションなどの大規模修繕では多額の費用と手間がかかるため、耐久性が高い塗料が適しています。
さらにボンフロンは、汚れを雨で洗い流すセルフクリーニング機能も持っているため、長きにわたって美しい外観を保てます。
ラジカルとは、塗料の顔料に含まれている「酸化チタン」が紫外線に当たることによって発生する物質です。ラジカルは塗膜を破壊する性質があり、塗膜が劣化する原因となります。
ボンフロンGTの場合は、顔料に含まれる酸化チタンをコーティングすることで、このラジカルが発生するのを制御することに成功しました。ラジカルが発生しにくくなることにより、塗膜の劣化も低減し、沿岸部や離島など厳しい環境下でも建物をしっかりと保護できます。
ボンフロンSRは、塗膜表面に親水性・撥油性を持っており、汚れを雨水によって洗い流すセルフクリーニング機能を付加したフッ素樹脂塗料です。
セルフクリーニング機能を持った塗料であれば、塗膜に汚れが付着しても、油性成分を含んだ汚染物質を雨水で浮き上がらせて、雨と一緒に汚れを洗い流すことができます。
また、この働きによって雨すじ汚れも低減され、より綺麗な状態を保ち続けることも可能です。
ボンフロンの標準色です。全体に淡い色合いのバリエーションとなります。
ボンフロンは、仕上げ別で4種類のラインナップが用意されています。
・クリヤー仕上げ
・エナメル仕上げ
・改修分野
・高意匠仕上げ
クリヤー仕上げは、素地の色合いやデザインをそのまま活かすことができる製品です。ビルや高速道路の擁壁、スタジアムなどの厳しい環境下にもご採用されています。
また、エナメル仕上げは新宿歌舞伎町の新しいシンボル「ゴジラヘッド」にも使用されており、猛暑・ゲリラ豪雨・厳しい寒さに対して優れた耐久性・耐候性を発揮し、長期にわたって美観を維持します。受注生産なので、好みの色に調色できるのも魅力です。
その他にも、ビル・マンションなどの大規模建築の改修に適した塗料や、デザインの高さに特化した高意匠仕上げといった種類が揃っています。